それから、私は毎日先輩のお弁当を作るようになった。
朝、少し早く起きて、 卵焼きを焼いて、野菜を詰めて、 ちょっとだけ彩りも気にして。
最初は緊張してたけど、 今ではそれが私の日常になっていた。
そして、帰ってくると――
必ず空になってるお弁当箱。
そして、先輩の言葉。
「今日もおいしかった、ありがとー」
その一言が、私の心をふわっと温めてくれる。
“今日も”って言ってくれるのが嬉しい。 “ありがとー”って笑ってくれるのが嬉しい。
私は、洗い物をしながら、
「明日は何にしようかな」ってつぶやく。
それだけで、明日がちょっと楽しみになる。
…これって、なんなんだろう。 兄妹って、こんなに嬉しいものだったっけ?
最初は、先輩のこと嫌いだったけど、
最近は兄妹として仲良くやれてる気がする。
まあ、女たらしなのは今でもよく思ってないけどねっ。



