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次の日の朝。
私は、出かける準備をしながら、リビングにいるお母さんと由紀人さんに声をかけた。
「今日、先輩とお弁当箱を買いに行ってくるね。 お昼も外で食べる予定」
由紀人さんは新聞をめくりながら、
「気を付けてね」
と、穏やかに言った。
私は少し迷ってから、
「由紀人さんの分も、弁当作ろうかと思ったんですけど」
と聞いてみた。
すると、由紀人さんはふっと笑って、「仕事の都合上、外で食べることが多くてね〜。その気持ちだけで十分だよ」 と、優しく返してくれた。
その言葉に、なんだか胸があったかくなった。



