先輩と二人きりだったのは、たった二日間だけ。
その後の三日間は、お母さんがずっと一緒だった。
先輩と二人きりだった二日間も、お母さんがいた三日間も、大きな事件もなく、静かに過ぎていった。
金曜の夜、由紀人さんが帰ってきて、4人でごはんを食べたときもいつも通りの空気だった。
…ホッとした。
正直、先輩と二人きりって聞いたときは、どうなることかと思ってた。
でも終わってみれば、 なんかちょっとだけ心が落ち着いてる。
変わったことといえば―― 先輩の弁当も作るようになったくらい。
明日は、先輩と一緒に弁当箱を買いに行く。
「どうせ作ってもらうなら、ちゃんとしたやつ使いたいし」
って言われて、なんとなく断れなかった。
…いや、ちょっとだけ楽しみなのは否定しない。
夜、洗面所で髪を乾かしていたとき。
ドライヤーの音で、世界がちょっと遠くなってた。



