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次の日。
バイトが休みだったので、涼ちゃんと一緒に帰ることにした。
手を繋ぐのも久しぶりで—— それだけで、嬉しすぎて顔がゆるむ。
「先輩、ご機嫌ですね」
涼ちゃんが笑いながら言う。
せっかくだから、ちょっと寄り道した。
最近、公園前に出てるクレープのキッチンカーへ。
「夜ごはん食べれるかな?」
涼ちゃんが、クレープを見ながらぽつり。
「残したら俺が食べるから大丈夫」
公園のベンチに並んで座って、他愛もない話をしながらクレープを食べていた。
その時——
「あれ?晴人?」
声がした。
振り向くと、制服姿の美冬。
……最悪。
空気が、一瞬で変わった。
涼ちゃんの手が、ぴくりと動く。
俺は、そっとその手を握り直す。



