美冬のせいで、涼ちゃんが傷ついてるのを見て—— 正直、イラっとした。
なんで、あんな過去の人に今も振り回されなきゃいけねーの。
なんで、涼ちゃんが泣くんだよ。
でも。
「私なんて子どもっぽいし、美冬さんみたいに綺麗じゃないし、色気だってないし。キス以上のことしたことないし!」
顔を真っ赤にして、やきもちを焼く涼ちゃん。
……可愛くて、仕方ない。
確かに、俺は今までいろんな人と関係を持ってきたし、どうしようもないやつだったけど。
でも、涼ちゃんだけだよ。
一緒にいて、心が動くのは。
涼ちゃんの手を、そっと引っ張る。
驚いた顔をしてるけど、抵抗はしない。
そのまま、自分の胸にあてる。
……ドキドキしてんの、分かるかな。
言葉よりも、ずっと正直な音。
涼ちゃんに触れられて、心臓が跳ねる。



