学祭の時、美冬が俺に会うためにわざわざ一人で来たらしい。
正直、もう顔も見たくなかった。
話したくもなかった。
「帰れ」
そう言った。
でも、相変わらず話が通じない。
言葉が届かない。
空気も読まない。
自分のことしか見てない。
イラっとした。
心の底から、思った。
浮気したのも、ずっと嘘をついてたのも—— 別れを切り出したのも、美冬からだった。
それなのに、また俺の前に現れて。
勝手なことばかり言って。
涼ちゃんと出会って、やっと過去を思い出さないようになってきたのに。
「晴人先輩は絶対にあなたのことなんか好きになりませんって言いました。すみません」
泣きそうになりながら謝る涼ちゃん。
……なんで謝るの?



