学祭で、涼ちゃんと付き合ってることを公表した。

それから毎日の学校生活が騒がしくなった。


「晴人、本当にあの一年と付き合ってるの?」

「私、晴人のことずっと好きだったんだけど、一回考えてくれないかな?」


そんな言葉が、廊下でも教室でも飛んでくる。



「柴崎さん、大丈夫?」



昼休み、屋上に逃げてきた俺たち。
風が少し冷たくて、空は高い。


大智が、涼ちゃんのことを心配してくれてる。
公表したことで、いろんな視線が集まった。
嬉しい気持ちもあるけど—— また、あんなことがあったらどうしようって不安もある。


涼ちゃんは、強い。
でも、全部を一人で抱え込むタイプだ。

学校だと、どうしても近くにいられない。