「だから、心配しないで涼ちゃん」
と言って、なぜか先輩に押し倒される。
「え?」
「キス以上のことしたいんでしょ?涼ちゃんが上書きしてよ」
そういって、お腹に手を入れる先輩。
「~~~~~~っつ!!!」
先輩の指に耐えきれなくて、先輩にクッションを投げて起き上がった。
「ごめん、ふざけすぎた」
先輩はクッションを抱えて笑っている。
本当にこの人は……!
でも、私だって……。
「こっ、心の準備できたら…」
言った瞬間体温が上がる。顔が赤くなっているのが分かる。
先輩の顔が見れずにリビングから飛び出して2階へ駆けあがった。
部屋のドアを閉めて、背中をそっと預ける。
心臓の音が、まだ速い。先輩
の言葉も、手のぬくもりも、全部が頭の中でぐるぐるしてる。
恥ずかしい。
でも、嬉しかった。
でも、やっぱり恥ずかしい。
自分の気持ちが、うまく整理できなくて。
ただ、胸がいっぱいになる。

