「その感じじゃ、まだしてないんだ〜意外〜」 美冬さんの言葉が、チクリと胸に刺さる。 「涼ちゃん子どもっぽいし、私と全然違うもんね」 ……嫌味。 分かってる。自分が大人っぽくないことも、比べられることも。 でも、悔しい。 何がしたいの、この人。 その瞬間、胸の奥にある言葉が、静かにこぼれた。 「美冬さんのせいで、晴人先輩がどれだけ苦しんだか、知りませんよね?」 言ったあと、先輩の顔が浮かぶ。 過去の話をしてくれた時の、あの苦しそうな表情。 思い出すだけで、胸がぎゅっと苦しくなる。