「それより、先輩。美冬さんに嫌なこととか…」
そう聞くと、先輩が「ん〜…」って困った顔をする。
その表情に、胸がざわつく。
嫌な予感が、じわじわ広がる。
もしかして、本当に何か言われたのかな。
先輩の過去をえぐるようなこと。
心臓が、ズキッと痛む。
でも、先輩は静かに言った。
「涼ちゃんが心配するようなことはないと思うけど…また、付き合わない?って言われたんだよね。彼女いるって言ったけど」
……え。
言葉が、頭の中でぐるぐる回る。
あいつ、昔から話通じないとこあるからって言う先輩。
胸の奥がちくっと痛む。
過去って、簡単には消えないんだなって思う。
それでも—— 先輩の隣にいる今が、何よりも大切で。
その言葉を信じられる自分でいたい。


