「はー…帰ってくんない?」
晴人先輩の声が、冷たく響いた。
その瞬間、教室がシーンと静まり返る。
空気が、ピタッと止まったみたい。
「美冬、ちょっとこっち来て」
そう言って、先輩は美冬さんを連れて教室を出ていく。
その背中が、遠ざかっていくたびに—— 心臓が、嫌な音を立てる。
「大丈夫?涼」
花の声が、優しく響く。
でも、頭の中はぐるぐるしてる。
何話すんだろう。
どうして外に連れてったんだろう。
もし、もし—— 晴人先輩が美冬さんのこと、また好きになったら。
そんな考えが、頭を支配していく。
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