先輩のクラスのカフェに向かうと—— 中から、女子たちの黄色い声が響いてくる。
「キャー!」「やばい!」
花が、ぽつりとつぶやく。
「アイドルすぎない?」
……ほんとそれ。 入るの、怖すぎる。
でも、勇気を出してドアを開けると—— 「2名様ですか?」 と、爽やかな声で案内されて、席へ通される。
ふぅ……なんとか座れた。
でも、心臓バクバク。
すると—— メニューを持ってきたのは、大智先輩。
「いらっしゃいませ。こちら、メニューです」
……えっ!? 大智先輩!? さっきまで学ラン姿でステージに立ってたのに——
今は、スーツ姿!?!?
「大智先輩!かっこいい!!」
花が、思わず叫んでしまう。
その声に、大智先輩はちょっと照れたように笑って「ありがとう」と返す。
スーツの襟元、きっちり整ってて、ネクタイも完璧。 まるで本物のカフェ店員みたい。
教室の中が、急にドラマのセットみたいに見えてくる。



