遠くのステージに、先輩の姿を見つけた。
……まって。 学ランなんだけど!?!?
黒の生地に、金のボタン。
ピシッとした立ち姿。
まるで、漫画の中から飛び出してきたみたい。
「晴人、学ランかっこよすぎない?大智も!」
隣にいた女子が、目を輝かせながら話してる。
……わかります、その気持ち。
私も、今、心臓が跳ねまくってる。
でも、その次の言葉に—— ドキッとする。
「さっき言ってた好きな人って誰なんだろうね」
「でも晴人って今まで特定の彼女いなかったじゃん」
「中学の時一人だけいたらしいよ」
その会話が、耳に刺さる。
……それって、多分、美冬さんのことだ。
先輩が、女遊びをするようになったきっかけの人。



