窓越しに、先輩の声を聞きながら。
真っ暗な教室の中で、お化け役を続けていた。
気づけば、もう昼前。
時間が過ぎるの、早すぎる。
「涼!休憩だって〜一緒に行こ〜」
花が、ペンキだらけの手でひょっこり顔を出す。
「花、ちょっとだけミスターコン見に行っていいかな?」
そう言うと、花はニコッと笑ってくれた。
「もちろん!」
その笑顔に背中を押されて、私は中庭へと足を向ける。
外に出た瞬間—— 空気が一気に変わった。
ざわざわとした熱気。
歓声。
ステージに向かう視線の波。
「集客数やばくない?」
花が、目を丸くして言う。
ほんとだ。 人、人、人。 中庭が、まるでライブ会場みたいになってる。
みんなの視線の先には、ステージ。



