「なにしてるのー?」 先輩の声。 「今、黒のペンキ塗ってて」 刷毛を見せて答えると、先輩がふっと笑った。 「あ、お化け屋敷だったね」 そう言って、こちらを見上げてくる。 ……あれ? 私の方が、ちょっとだけ背が高い。 教室の中にいる私と、外にいる先輩。 そのわずかな段差が、なんだか不思議な気分。 少し上目遣いの先輩。 その瞳が、まっすぐ私を見てる。 ……かわいい。