気づいたら、私も二度寝していた。
時計を見たら、もうお昼過ぎ。
「先輩、起きてください」
隣を見ると、先輩はまだ寝ている。
昨日、寝れなかったのかな。
……っていうか、自分の部屋で寝ればよかったのに!
「先輩、おなかすいてませんか?」
そう声をかけると、先輩が目を瞑ったまま、ぼそっと言った。
「……んー、腹減った」
……え。
ドキッとした。
“腹減った”って。
先輩って、普段そんな乱暴な言葉使わないのに。
その一言が、なんだかすごく素の先輩っぽくて。
キュンってした。
寝起きの声。
ちょっと低くて、甘くて。
心臓が、また忙しくなってきた。
……ほんと、先輩ってずるい。



