「手入れ頑張ってて…」
そう言うと、先輩がふっと笑った。
「さすが女の子だね」
……もう、無理。
ドライヤーの音と、心臓の音が混ざって、世界がうるさい。
「先輩も、サラサラですよね」
そう言うと、先輩は少し照れたように笑った。
「ブリーチしてるし、傷んでるよ。触ってみる?」
ドライヤーの音が止まる。
静寂が、急に近くなった気がした。
振り向くと、先輩がにこって笑ってた。
その笑顔が、反則級にかっこよくて。
胸が、ぎゅうってなる。
「……じゃあ、ちょっとだけ」
そっと手を伸ばして、先輩の髪に触れる。
……え? 全然傷んでない。
むしろ、サラサラで、指がすべるくらい。
ほんとに傷んでるの?



