お風呂から上がると、リビングにいた先輩がふいに手招きしてきた。
「こっちおいで」
え……なに?
戸惑いながら近づくと、
「髪、乾かしてあげる」
!?!?!? そんなの、距離近すぎるって……!
言われるがままに座ると、自然と先輩の足の間に入る形になってしまって。
背中に感じる体温。 耳元に聞こえる、先輩の息遣い。
ドキドキが止まらない。 心臓、壊れそう。
ドライヤーの音が鳴る中、髪を触る手が優しくて。
その指先に、心まで撫でられてるみたいだった。
……好き。
「涼ちゃん、髪綺麗だよね」
その一言で、心臓が跳ねた。
ドライヤーの音が鳴ってるのに、先輩の声だけがくっきり聞こえる。
名前を呼ばれるだけで、こんなにドキッとするなんて……。



