「別にいいんじゃないかしら?」
お母さんの声が、静かに食卓に響いた。
その言葉に、私はびっくりして顔を上げた。
「そもそも、私たち気付いてたわよ。だって最近の涼おかしんだもん」
え…? 気付いてた…? 私と先輩の気持ちに?
「ね、由紀人さん」
「僕も、いいと思うよ」
由紀人さんの優しい声が、心にじんわり染みる。
その言葉に、胸の奥がふわっと軽くなった気がした。
でも、先輩はまだ戸惑っていた。
「でも…俺たち兄妹で…」
その言葉に、お母さんが少し笑って言った。
「そのことなんだけど、まだ籍は入れてないのよ」
「「……はい?」」
先輩と私の声が、ぴったり重なった。



