2人の顔を見ると、なんだか怖い顔をしていた。
お母さんも、由紀人さんも、無言のまま。
その表情に、心がギュッと縮こまる。
咄嗟に、声が出た。
「違うの!」
食卓に響いた私の声に、みんなが驚いたようにこちらを見た。
「先に好きになったのは私だし、付き合うのはやめようって先輩は言ってくれてたのに…
言うことを聞かなかった私が悪いの!だから、先輩のこと怒らないで!ごめんなさい!」
言いながら、頭を下げた。
涙が、じわっと目に浮かぶ。
視界がにじんで、誰の顔もちゃんと見えない。
やっぱり、だめなことなのかな。
家族なのに、恋なんてして。
こんなふうに、みんなを困らせて。



