「言おっか。2人に」
「へ?」
「今日の夜、父さんと洋子さんに、付き合ってることちゃんと話そう」
その言葉に、頭が真っ白になった。
え、ほんとに? 家族なのに?
そんなこと言ったら、怒られるに決まってる。
私よりも、先輩の方が絶対に怒られる。
「それって…大丈夫なのかな?」
声が震えた。 不安が、喉の奥に詰まってる。
でも、先輩は笑った。
優しくて、あったかい笑顔だった。
「大丈夫だよ。きっと、2人なら分かってくれるよ」
そう言って、先輩は私のおでこに、自分のおでこをコツンと当てた。
その瞬間、涙が出そうになった。
不安も、怖さも、全部その一瞬で溶けていく気がした。



