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「で、付き合うことになったんだ?先輩と」
昼休み。
花がジュースを飲みながら、何気なくそう言った。
その言葉に、私は小さくうなずいた。
昨日のデートのあと。
寝る前に先輩から正式に「付き合ってください」と言われ付き合うことになった。
その瞬間、胸がいっぱいになった。
夢みたいだった。
なのに。
「晴れて付き合えたのに浮かない顔してんね」
花の言葉に、苦笑いするしかなかった。
嬉しいはずなのに、心は晴れない。
「なんか先輩、お母さんたちに負い目を感じてるっていうか」
付き合う前と、何も変わってない。
手も繋がない。
目が合っても、すぐ逸らされる。



