服とか、本とか、雑貨とか。
2人でいろんなお店を見て回った。
先輩が選んだ本に、ちょっとだけ興味を持ってみたり。
私が手に取った雑貨を、先輩が「似合うかも」って言ってくれたり。
そんな何気ないやりとりが、 すごく嬉しくて、楽しくて。
夜ご飯のお店は、相変わらずハンバーグだった。
先輩の定番。
でも、今日は特別な味がした。
手も繋げない関係だけど、 隣にいてくれるだけで、
もっともっと好きになった。
帰り道。
夜風が少しだけ涼しくて、ふたりの距離が心地よくて。
「今日はありがとうございました。 先輩のおかげで、付き合わなくてもなんとか過ごせそうです」
そう言って、笑ってみせた。
でも―― 先輩は、じーっと私を見ているだけで、無言だった。



