「えーじゃあ、ライン教えて!」
先輩の友達が、軽いノリで言ってきた。
「あ、テントにスマホ置いてきちゃって。ごめんなさい」
「えー、残念!!さっきから黒のビキニ着たすげー可愛い女の子いるって、お客さん言ってたんだよなー」
その言葉に、 顔が赤くなる。
…それ、私のこと?
まさか。
でも、 先輩がその瞬間、友達の頬を掴んだ。
「これ以上見たら殴る」
えっ。
「なんでだよっ!彼女じゃねーんだろ?」
友達の言葉に、先輩は困った顔をした。
その顔を見て、少し悲しくなった。
…そうだよね。
私、妹だもんね。
“彼女じゃない”って、 ちゃんと言ってたもんね。
「先輩、私ちょっとあっち見てきます」
そう言って、 距離を取った。
嬉しかったのに、 悲しくなった。
先輩の気持ちがわからなくて、 自分の気持ちも、 どうしたらいいかわからなくて。



