ソファでアイスを食べてる先輩。
その姿が、なんか無防備で。
今なら言えるかも。
「海行きませんか?」
声が、ちょっとだけ震えた。
先輩は、アイスを口に運びながら答えた。
「ちょうど海の家でバイトしてる友達に誘われたから、大智と行こうと思ってたんだよね」
えっ。
「涼ちゃんも来る?」
…あっさり。
拍子抜けしたけど、心の奥がじんわりあったかくなった。
4人で行くことに決まった。
先輩の隣で、 海。
水着。
距離。
…やばい。
アイスの冷たさより、心臓のほうが冷えてる気がする。
でも、先輩が自然に誘ってくれたのがちょっとだけ嬉しかった。
「じゃあ、楽しみにしてるね」
そう言って笑った先輩の横顔が、アイスより甘かった。



