昼休み、結と何人かで自撮りが盛れる角度を探してた。
上からより下からの方がかわいい気がする。
元の顔がアレだから、アレだけど……ちょっとはマシに見える気がする。
「どうかなあ」
「さっきよりいいんじゃない?」
「何してんの?」
一ノ瀬が弁当箱片手に席に戻ってくる。
結がスマホを一ノ瀬に向けた。
「自撮りの研究。ねね、一ノ瀬はどっちの莉子ちがかわいいと思う?」
「本物が一番かわいいけど、俺はこっちが好き。送ってよ、それ」
「はいはい」
結がスマホを一ノ瀬のスマホに重ねる。
「ちょ、何勝手に人の写真を……」
「柊、俺とも撮って」
「やだよ」
「頼むって、待ち受けにするし、印刷して家に飾るから」
「絶対に嫌だけど!?」
「じゃあ、私が撮ってあげるね」
「お、サンキュ」
一ノ瀬が私の肩を抱き寄せる。思ったより大きい手に、逆らえない。
「んー、莉子ち、表情が硬いよ」
「それがかわいいんだろうが」
結は撮った写真を一ノ瀬に転送している。
私のスマホも震えて、間抜けな顔の私と満面の笑みの一ノ瀬が並んでる写真が送られてきた。
「うげ……」
「ありがと。めちゃくちゃ嬉しい。あと76日な」
一ノ瀬はニヤニヤ笑いながら、友達のところに戻って行った。
どうすんの、この何も盛れてない写真。
もうちょっとマシな顔で、撮りなおさせてほしい。
上からより下からの方がかわいい気がする。
元の顔がアレだから、アレだけど……ちょっとはマシに見える気がする。
「どうかなあ」
「さっきよりいいんじゃない?」
「何してんの?」
一ノ瀬が弁当箱片手に席に戻ってくる。
結がスマホを一ノ瀬に向けた。
「自撮りの研究。ねね、一ノ瀬はどっちの莉子ちがかわいいと思う?」
「本物が一番かわいいけど、俺はこっちが好き。送ってよ、それ」
「はいはい」
結がスマホを一ノ瀬のスマホに重ねる。
「ちょ、何勝手に人の写真を……」
「柊、俺とも撮って」
「やだよ」
「頼むって、待ち受けにするし、印刷して家に飾るから」
「絶対に嫌だけど!?」
「じゃあ、私が撮ってあげるね」
「お、サンキュ」
一ノ瀬が私の肩を抱き寄せる。思ったより大きい手に、逆らえない。
「んー、莉子ち、表情が硬いよ」
「それがかわいいんだろうが」
結は撮った写真を一ノ瀬に転送している。
私のスマホも震えて、間抜けな顔の私と満面の笑みの一ノ瀬が並んでる写真が送られてきた。
「うげ……」
「ありがと。めちゃくちゃ嬉しい。あと76日な」
一ノ瀬はニヤニヤ笑いながら、友達のところに戻って行った。
どうすんの、この何も盛れてない写真。
もうちょっとマシな顔で、撮りなおさせてほしい。



