100日後、クラスの王子に告白されるらしい

 今日は昼ごろ家出て、結と買い物!

 駅前をぶらぶらして、カフェに入ったところで、結がにやにやと覗き込んできた。


「一ノ瀬くんのカウントダウンって休みの日も入ってるの?」


「会わない日はニャインくるよ」


「わ、すごい」


 すごいかな?

 正直、面倒なんだけど。


「でも、なんで莉子ち、一ノ瀬くんのニャイン知ってるの?」


「クラスニャイン辿ったんでしょ?」


「一ノ瀬くん、他の子にはそんなことしてないと思うけど」


「私にもしないでほしい」


「なら、着拒すれば?」


「……そこまでは……」


 同じクラスでそこまでするのって、感じ悪すぎでしょ。

 ほんと、それだけだから!

 にやにやしないで!


「あ、来た」


「なになに? わあ……」


 私のスマホを覗き込んだ結が満面の笑みになった。


『あと86日。早く会いたい』


「付き合いたてのカップルみたい」


「付き合ってないから」


「まだ?」


「ずっと!」


 ないし、付き合うとか絶対ない。

 あんな陽キャと付き合ったら、どんな陰口叩かれるかわかったもんじゃない。

 知ってるんだから。一年生のキラキラした子たちが文化祭で告白しようとしてたの。

 私なんかお呼びじゃないの、自分が一番分かってる。