100日後、クラスの王子に告白されるらしい

 次の日、柊に


「柊莉子、100日後に告白するから、よろしく」


 と声をかけたら、


「……は?」


 って、めっちゃ嫌そうな顔された。

 そこで心が折れかけたけど、柊の瞳にはちゃんと俺が映ってた。

 だから、もう一押し。


「100日かけて、柊には俺のこと好きになってもらうから」

「俺のこと、好きになれよ」


 それだけじゃ我慢できなくて、柊の手を取った。

 小さくて細くて、草花いじってるからか夏なのに少しカサついたあったかい手。

 そこに唇を押し付ける。

 好きだよ、柊のこと。

 俺をちゃんと見ろよ。

 そう願って、彼女を見上げる。

 真っ赤な顔の柊がそこにいる。

 俺は、絶対にこの子を手に入れる。

 改めて、誓う。