涼やかな黒髪に、切れ長の瞳の、ととのった顔立ち。
私の目に焼き付いたまま離れない、恩人…一改くんが、なぜか今、私の目の前に立っている。
どうして一改くんがここに、と動揺していたら、一改くんはパッと私の肩から手を離した。
「こ、ここに男が入っていったと思うんだが…知らないか?」
「…!」
もしかして、私を追ってきた…の…!?
じっくり見られたら気づかれちゃうかも、と思って、顔をそらしながら、気持ち高めの声で「い、いえ…」と答える。
正体に気づかれる前に立ち去ってしまおうと、それからすぐ、顔をうつむけた状態でコンビニの出入り口を目指した。
「待て」
「っ…」



