「あ、あの…あの子たちは…?」
思わず近くにいる茶髪の男子に尋ねると、「あん?」とだるそうな声が返ってきた。
「あぁ、総長のコレクション。近づくのはいいが、手は出すなよ。総長に怒られっからな」
こ…コレクション…!?
なにそれ…と思いながら、壁ぎわに点々と散らばっている女の子たちを見ていると、比較的入り口に近い位置にいるポニーテールの子が顔を上げる。
希望を失ったような、暗い目と視線が交わって、自然と眉が下がった。
ずっと拘束されてるのかな…?かわいそう…。
そう思っても、私にできることなんてないから、ただ彼女に同情の視線を送っていたら、倉庫のなかが ざわっとさわがしくなる。



