「つーか、お前ほんと危機感ねぇな」
『へ、、、?』
「俺がもし悪いやつだったらどーすんだよ。秘密全部知られてんだぞ?」
普通ならもっと怯えて、秘密を知られた時点で逃げるだろ。
でもコイツは違った。
『でも、燈夜さんは私を助けてくれました』
真っ直ぐな声。
「、、、」
『体調悪いのに、知らない私を守ってくれて、、、だから悪い人じゃないって思ったんです』
胸が変にざわついた。
なんなんだこの感覚。
今まで向けられてきた好意とは違う。
媚びるでもなく、怖がるでもなく、ただ真っ直ぐ信じてくる瞳。
そんな目で見られたことなんて、ほとんどなかった。
「はぁ、、、お前みたいなの、初めて見た」
『そ、そうですか、、、?』
「普通もっと警戒するだろ」
実際、危なっかしすぎる。
こんなの煌に見つかったら絶対離さねぇぞ。
響も面白がる。
双子も放っとかねぇだろうな。
なのに本人だけが何も分かってねぇ。
『で、でもっ、、!ちゃんと燈夜さんのこと見て決めました!』
「見て決めた結果、信用したのか」
『はいっ、、!』
即答、、、
その迷いのなさに、思わず黙り込む。
俺は昔から人を見る目には自信があった。
だから分かる。
コイツは嘘をついてない。
本気で俺を信じてる。
「、、、俺、お前の秘密バラす気ねぇよ」
自然とそんな言葉が出ていた。
『っ、、、!』
「治癒能力のことも、その刻印のことも。NOIRにも言わねぇ」
煌には悪いが、これは共有しねぇ方がいい。
少なくとも今は。
『い、いいんですか、、、?』
「むしろ軽々しく知られたら面倒だろ。煌とか特に食いつくし」
アイツの執着深さは俺が一番知ってる。
興味を持たれたら最後だ。
だからこれは___
「俺とお前だけの秘密な」
そう言った瞬間瑠璃の瞳がぱあっと揺れた。


