手を握ってくれたあなたともう一度

「俺がおぶろう」

すかさずゼスがリアラの前に背中を向けて膝をつく。
躊躇ったリアラだったがナチがリアラの手をゼスの首にまわしてしまい、そのまま体重を預ける形になってしまった。

ゼスがゆっくりと立ち上がる。

「ありがとう」

「問題ない、何かあったら言ってくれ」

サザネもマヒリ、ミツノに両肩を支えられるような形で立ち上がっていた。

「サザネ、ありがとう」

ボロボロの姿を見たらリアラはその言葉を伝えずにはいられなかった。

「あぁ」

短く答えたサザネだったがその表情は柔らかく自然とリアラの顔にも笑顔が灯る。

「よし、帰るか」

ゼスの言葉に全員が村がある方へと歩き始めた。
太陽が沈みかけている。
長い1日が終わりを告げようとしていた。