翌日、明け方。
ーーーーーどぉぉんっ!!!
「!?」
ベッドの上で寝ていたリアラは突然の地響きの揺れで飛び起きた。
「今の音、なに?」
すぐに部屋から出て状況を確認する。
家に自分以外の気配を感じないことから、リアラは足早に家の外に出た。
「な、に、これ・・・」
外に出てリアラが目にしたもの。
辺り一帯、火の海と化していた。
村人たちの悲鳴があちこちから聞こえ、悲惨な状況を肌で感じる。
ラースは?ラースは大丈夫なんだろうか。
昨日の夜、一緒にお祭りから帰ってきたラースとは別々の部屋で眠った。
姿がなく、家の近くを探すが見当たらない。
「ラース、」
焦りからリアラがラースの名前を呼んだとき「リアラ!」と後ろから声が聞こえた。
声がしたほうを振り返ると息を切らしながらこちらに駆け寄ってくるラースの姿が見えた。
「なにがあったの?」
ラースの腕を掴みリアラは問いかける。
息を少し整えたラースは「実は」と口を開いた。
「妖怪たちが、この村にやってきた」
胸がドクンっと脈打つのをリアラは感じた。
ラースの腕を掴む手に力が入る。

