手を握ってくれたあなたともう一度

「僕、絶対リアラお姉ちゃんのこと守るからね!」

「うん、ありがとう」

リアラはゆっくりトキから離れると頭を優しく撫でた。
嬉しそうにトキが笑う。

「あ、トキ!」

そこにトキの名前を呼ぶラースの声が聞こえた。
みんなでラースがいるほうに視線を向けると

「あ、お母さん!」

ラースの隣にトキと顔がよく似た女性が立っていた。

「トキ!待たせちゃってごめんね。一緒に色々見てまわろっか!」

「うん!」

トキは元気よく返事をするとリアラたちに「バイバイ!」と手を振った。
トキの母親もゼスたちに頭を下げるとトキと手を繋いで集会所の奥の方へと歩いて行った。

「リアラ待たせちゃってごめんね」

ラースが謝りながらリアラのそばまで来る。

「ううん、大丈夫だよ。ラースこそ大丈夫だった?」

「うん!無事に終わったかな。
ていうか、魔法団のメンバーが全員揃ってるとかどうしたの?」

「リアラちゃんに自己紹介してたんだよ~!」

笑いながら答えるマヒリにラースも「そうなんだね」と笑った。

「トキが色々と話してくれたのもあって俺たちはそんなに話してないけどな」

トルアの言葉にラースは「色々?」と首を傾げる。