手を握ってくれたあなたともう一度

「もしかして、魔法団のメンバーって?」

「あぁ、ここにいる俺を含めた5人だ」

トキの頭から手を離し立ち上がったゼスは周りにいた男性たちを見渡した。

「そう、だったんですね、、、」

まさかとは思っていたけど本当にそうだとは思わなかったリアラは驚く。
でも言われてみればオーラはあるなと感じていた。
絶対的な安心感に信頼されているようにも感じたから違和感は感じなかった。

「みんなの魔法は凄いんだよ!」

バッと両手を広げたトキは興奮気味に話し出す。

「ミツノは雷を操って、マヒリは風を操るんだ!
サザネは炎を操って、トルアは伝達の力があって、どんな人にでもすぐに言葉が届くんだ!」

キラキラした目で嬉しそうに言葉を紡いでいく。

「そしてゼスはね!人の動きを封じることが出来るんだよ!!!」

「動きを封じる?」

疑問に思ったことが口からでたリアラは首を傾げながらゼスを見る。

「動きを封じたいと思った奴の存在を肌で感じて念じたら効果が表れる仕組みだ」

「そんな魔法もあるんだね・・・」

呟くようにリアラがそう言うとマヒリが「あまり聞かないよね」と言葉を漏らした。

「俺もゼスに出会ってからそんな魔法があるって知ったもんなぁ」

ミツノもポツリと呟く。