「その代わり、真希も手伝ってよ?」
「え? 手伝う?」
今度はキョトンとした聞き返すと、佳奈美の視線が浩介へと向かった。

浩介を見つめる佳奈美のの頬は少し赤く染まってる。
私はハッとして佳奈美を見つめた。

大人っぽい佳奈美が好きなのは、浩介?
驚いていると浩介がこちらの視線に気がついて近づいてきた。
「ふたりとも顔赤くなってんじゃん。どうした?」

すでに声変わりが終わっていて低く大人びた声が響く。
その声に佳奈美が更に照れたのがわかった。

「な、なんでもない。それより、なに乗るー?」
私は佳奈美に代わって明るい声を出した。
今日はまだ始まったばかり。