それに気がついても戻って探そうと言う子はひとりもいなかった。
せっかくにお揃いにしたものだったけれど、悲しんでいる暇も余裕もない。
「今のはなに?」
看護師が追いかけてこないことを確認してから佳奈美が震える声で言った。
「わからない。でも、本気で襲ってきてたよ」
私は切り裂かれた服を佳奈美へ見せて答えた。
もう少しで皮膚が引き裂かれる所だったかもしれないのだ。
そう思うと全身に震えが走った。
「ここは鏡の中だ。普通のお化け屋敷じゃないのかも」
貴也が早口に言う。
この世界にいちゃいけない。
本当に命が危ないかもしれない。
そんな緊張感が全員に走る。
「ごめん。俺が変な噂話を実行したせいで」
せっかくにお揃いにしたものだったけれど、悲しんでいる暇も余裕もない。
「今のはなに?」
看護師が追いかけてこないことを確認してから佳奈美が震える声で言った。
「わからない。でも、本気で襲ってきてたよ」
私は切り裂かれた服を佳奈美へ見せて答えた。
もう少しで皮膚が引き裂かれる所だったかもしれないのだ。
そう思うと全身に震えが走った。
「ここは鏡の中だ。普通のお化け屋敷じゃないのかも」
貴也が早口に言う。
この世界にいちゃいけない。
本当に命が危ないかもしれない。
そんな緊張感が全員に走る。
「ごめん。俺が変な噂話を実行したせいで」



