佳奈美は本当に愉快で面白い冒険が待っていると思っていたのかもしれない。
私たちが今いる場所は、世界が反転しているだけでとても愉快とは言えなかった。
相変わらずトイレ臭い匂いが鼻を刺激し続けている。
「とにかく先に進んでみよう」
貴也が先頭に立ってトイレを出ると、そこにはさっきまでと同じような通路が続いていた。
ただ、《順路》と書かれた張り紙の文字は反転して《路順》になってしまっている。
大昔の日本は右から左に文字を読む文化があったみたいだけれど、私たちからすればすべてがちぐはぐになった気分で、なんだかメマイがおきそうだ。
「本当に全部反転してやがる」
浩介が後方で呟く声が聞こえてきた。
私たちが今いる場所は、世界が反転しているだけでとても愉快とは言えなかった。
相変わらずトイレ臭い匂いが鼻を刺激し続けている。
「とにかく先に進んでみよう」
貴也が先頭に立ってトイレを出ると、そこにはさっきまでと同じような通路が続いていた。
ただ、《順路》と書かれた張り紙の文字は反転して《路順》になってしまっている。
大昔の日本は右から左に文字を読む文化があったみたいだけれど、私たちからすればすべてがちぐはぐになった気分で、なんだかメマイがおきそうだ。
「本当に全部反転してやがる」
浩介が後方で呟く声が聞こえてきた。



