恐怖病院

ここはお化け屋敷のトイレの中で間違いなさそうだけれど、なにかが違う。
立ち上がって周囲を確認してみると、トイレの個室が左側手洗い場が右側にあることに気がついた。

入ってきたときと反転している。
「これて、どういうこと?」
「どうって?」
変化に気がついていない浩介にすべてが反転していることを説明すると、その顔がサッと青ざめた。

佳奈美と貴也もやっと気がついたようで、みんな目を見交わせている。
「鏡の中ってことじゃない?」

佳奈美が目の前にある鏡を指差して言った。
掃除道具入れの中に隠されていた大きな鏡には、私たち4人の姿が写っている。
そのすべてが反転していた。