恐怖病院

その声を最後に私たちは鏡に中へと引きずり込まれていたのだった。

☆☆☆

「いってぇ……」
貴也のうめき声を聞いて目を開けるとそこはお化け屋敷のトイレの中だった。
上半身を起こそうとすると体のあちこちが痛んだ。
「真希、大丈夫か?」

先に起きていた貴也に手を貸してもらってようやく上半身を起こし、周囲を見回した。
浩介と佳奈美はすでに起きていてトイレ内をくまなく確認しているようだった。
「ここ、お化け屋敷の中だよね? 私気を失ってたの?」

「あぁ。俺たち全員な」
貴也が答えて自分の体をさする。
貴也もあちこちが痛むみたいだ。