学校の教室内で浩介が後に腕を組んで呟く。
「そうだね。鏡はちゃんと撤去されたのかな？」

私の言葉に佳奈美が顔をしかめて首をふる。
「たぶんそのままにされてるよ。だって私たちの話を信じてなかったでしょう？」
「そうだよね」

もし佳奈美の言う通りだとすれば、あの鏡はまだお化け屋敷の中にあるということになる。
なんだか嫌な予感が胸をよぎる。

そのとき貴也が登校してきた。
窓際で立ち話をしていた私たちに気がついてすぐに駆け寄ってくる。
貴也はあの遊園地や鏡について、今でも独断で調べ続けているみたいだ。

「昨日わかったことなんだけど、あの遊園地の経営者は昔子供を亡くしているみたいなんだ」