涙で周囲が見えなくなったとき、カタンッと軽い物が落ちるような音が聞こえて私は顔を上げた。
もう資料の落下は止まっているし、あんなに重たい音ではなかった。
音の出どころを突き止めるためにゆっくりと立ち上がる。
もしかしてあの子供たちがいるのかもしれない。
密かに身を隠していて、ひとりになった私を襲うつもりなのかもしれない。
薄暗い倉庫内を見回してみるけれどなにも見えない。
だけど来るなら来ればいい。
私もみんなと同じように消えてしまったほうがずっと楽だ。
そう思ったときだった。
ふと視界に異物なものを見つけた。
それは床に落ちたクマのカチューシャだったのだ。
もう資料の落下は止まっているし、あんなに重たい音ではなかった。
音の出どころを突き止めるためにゆっくりと立ち上がる。
もしかしてあの子供たちがいるのかもしれない。
密かに身を隠していて、ひとりになった私を襲うつもりなのかもしれない。
薄暗い倉庫内を見回してみるけれどなにも見えない。
だけど来るなら来ればいい。
私もみんなと同じように消えてしまったほうがずっと楽だ。
そう思ったときだった。
ふと視界に異物なものを見つけた。
それは床に落ちたクマのカチューシャだったのだ。



