恐怖病院

ふりむくと腹部を割かれた状態の患者が渚ちゃんに覆いかぶさっている。
「やめろ!」
貴也が患者の背中にホウキを振り下ろした。

患者はしばらくその状態で静止していたけれど、ゆっくりと渚ちゃんへ向けて倒れ込んでいく。

咄嗟に渚ちゃんの腕を掴んで引き寄せた。
患者はついさっきまで渚ちゃんがいた場所に倒れ込み、そのまま動かなくなった。

どうにか手術室から脱出した私たちはまた暗い通路を歩いていた。
前方からなにが出てくるかわからない恐怖から、私と渚ちゃんは身を寄せ合うようにして歩く。

「さっきのやつら、顔が真っ赤だったな」
「うん。怒ってるんだと思う」
病室にいた6人の子どもたちもそうだった。