恐怖病院

渚ちゃんがぬいぐるみを女の子に手渡している。
女の子は嬉しそうに微笑んでそれを両手で受け取った。

その瞬間、女の子の血走った目は元に戻り、可愛らしい笑顔になった。
呆然としてそれを見つめていると後から男の子が攻撃してきたので。素早く右によけてホウキで肩を打った。

6人の子どもたちはみんな床に倒れ込み、もう動かない。
私は肩で呼吸を繰り返して、額に滲んできた汗を手の甲でぬぐったのだった。

「嬉しい! ここでぬいぐるみを返してくれた人は初めてだよ!」
ベッドの下にいた女の子は渚ちゃんと同い年くらいで、名前をユウリちゃんと名乗った。