恐怖病院

『うん。連れて行ってください』
アンナちゃんがそう言い終わると同時にふたりは渚ちゃんを見た。
『やだ。やらない』
ブルブルと首を振る。

『つまんねーやつ。そんなこと言ってるともう遊んでやらないからな』
啓太くんの意地悪な言葉に渚ちゃんは唇を引き結んだ。
こんな場所からは早く出たいのに、仲間はずれにされるのが怖くて動くことができなくなった。

『大丈夫だよ渚ちゃん。なにも起きないんだから』
こそっとアンナちゃんに耳打ちされて、少しだけ緊張がほぐれた。
だから鏡へと向き直っていた。

立派な装飾が施された鏡の中には3人の姿が写っていて、渚ちゃんだけが不安そうな顔をしていることがわかった。