渚ちゃんが短く悲鳴をあげてぬいぐるみを落としてしまった。
私はそれをすぐに拾い上げて、渚ちゃんの手に握らせた。
「あなたは誰?」
ベッドの下から出てきた女の子に質問するが、返事はなかった。
女の子の病院着は血に濡れて頭はボサボサで、目はジィとこちらを睨みつけている。
射抜かれるような視線に後ずさりをして女の子を見つめ返した。
よく見ればそれは成人した小柄な女性で、このお化け屋敷のスタッグが扮しているということがわかった。
ここはただのお化け屋敷なのだから、当然のことだった。
ふっ肩の力を抜いたとき、少女がしゃべった。
「ぬいぐるみを知らない? ぬいぐるみを返して」
私はそれをすぐに拾い上げて、渚ちゃんの手に握らせた。
「あなたは誰?」
ベッドの下から出てきた女の子に質問するが、返事はなかった。
女の子の病院着は血に濡れて頭はボサボサで、目はジィとこちらを睨みつけている。
射抜かれるような視線に後ずさりをして女の子を見つめ返した。
よく見ればそれは成人した小柄な女性で、このお化け屋敷のスタッグが扮しているということがわかった。
ここはただのお化け屋敷なのだから、当然のことだった。
ふっ肩の力を抜いたとき、少女がしゃべった。
「ぬいぐるみを知らない? ぬいぐるみを返して」



