「お姉ちゃん……」
渚ちゃんが私に抱きついてきたので、私は右手でその体を抱きしめ返した。
「なにこれ」
すぐに逃げ出してしまいたい気持ちもあるけれど、鏡から目を離すことができなかった。
鏡の中にいる浩介と佳奈美はすごく不安そうな表情をしている。
「浩介! 佳奈美!」
声をかけるけれど聞こえていないみたいだ。
思わず両手を鏡に伸ばして触れてみるけれど、中に入ることは叶わなかった。
やがてふたりの姿はモヤに包み込まれて消えてしまった。
私は浅く呼吸を繰り返しながら後ずさりをした。
そして隣の渚ちゃんへ視線を向ける。
「みんな、まだ鏡の中にいるんだ。早く助けなきゃ!」
渚ちゃんが私に抱きついてきたので、私は右手でその体を抱きしめ返した。
「なにこれ」
すぐに逃げ出してしまいたい気持ちもあるけれど、鏡から目を離すことができなかった。
鏡の中にいる浩介と佳奈美はすごく不安そうな表情をしている。
「浩介! 佳奈美!」
声をかけるけれど聞こえていないみたいだ。
思わず両手を鏡に伸ばして触れてみるけれど、中に入ることは叶わなかった。
やがてふたりの姿はモヤに包み込まれて消えてしまった。
私は浅く呼吸を繰り返しながら後ずさりをした。
そして隣の渚ちゃんへ視線を向ける。
「みんな、まだ鏡の中にいるんだ。早く助けなきゃ!」



