恐怖病院

入り口の前で深呼吸をして気持ちを整える。
そういえばここでは鏡の中に入ってしまったから、実際のお化け屋敷でなにが起こるのか知らないままだ。

少し緊張しながらトイレの中に足を踏み入れる。
回変わらずトイレのムッとこもった匂いが鼻を刺激してくる。
「渚ちゃん、匂いは大丈夫?」

「うん。平気」
こくりと頷く渚ちゃんと共に先へ進む。
作り物にしてはかなりリアルな空間。
そろそろと進んでいくと、手洗い場の割れた鏡に自分の姿が写り込んだ。

鏡の中には渚ちゃんの不安そうな表情も見える。
鏡の中に写ったアギさちゃんの姿を見て一瞬安堵した自分がいた。