恐怖病院

恐怖心にぶるりと震えるとドアは少しキシミながら自動で開いた。
その瞬間プシューッ! と風が吹き出してきて前髪を揺らした。
驚いて目を丸くして棒立ちになっていると、渚ちゃんが強く手を握りしめてきた。

「大丈夫?」
「へ、平気平気、これくらい」
笑ってみせるけれど、頬が引きつってしまう。

「友達のこと大好きなんだね」
気を紛らわせるためか、渚ちゃんがさっきの話の続きをしはじめた。
渚ちゃんにそう言われるとなんだかくすぐったい気持ちになる。

「そうだね、みんな大好きだよ。渚ちゃん、友達は?」
そう質問すると黙り込んでしまった。
うつむき、なにかを我慢しているような様子だ。