恐怖病院

ただ『キャストの仕事の邪魔をしないように』と、キツク怒られてしまった。
警備員もまた、私たちの話を少しも信じてくれなかったのだ。
「どうしよう。これじゃ貴也たちを探せない」

お化け屋敷から近いベンチに座って頭を抱える。
外はまだ明るくて、遊園地内はたくさんの人で賑わっている。
子供がピエロから赤や黄色の風船をもらってはしゃいでいるし、カップルが肩を寄せ合って歩いて行く。

楽しそうな雰囲気に包まれた園内で、ガックリと肩を落としているのは私だけだ。
「お姉ちゃん、スマホは?」
隣に座る渚ちゃんにそう聞かれて私はハッと息を飲んだ。

そうだ。
外に出られたから今度はスマホが通じるはずだ!